最近、小説投稿サイトで暇を潰すようになった。

最近、PCが色々残念な状態になってしまい、PCゲームで遊ぶことができなくなった。そこで暇潰しに小説投稿サイトで小説を読むことにした。今のところは異世界系の作品を読んでるから、小説家になろうアルファポリスカクヨム、この三つを中心に他は適当な感じ。

 

これが意外と悪くないんだ。僕は完結してない物語に価値を感じない人間だから、完結済みに限った話になるけれど、完結済みの人気作品は良い暇潰しになる。それなりに長いし、それなりに面白い。確かに色々と不足している部分はある。編集者なんていないから、想像することが難しい文章が出てくる。これはしょうがない。本来2人以上でやることを1人でやっているんだから。それに、好き勝手に想像する余地があると考えれば悪くはない。

 

人気のない作品の中にも、なんていうかこう、富樫の波動を感じる面白い作品が埋まっていたりする。ハンターハンターの絵が酷い時の富樫の「絵は酷いけどネタは最高に面白い」の小説版で「文章は酷いけどネタは面白い」と言えば伝わるだろうか。こういう富樫の波動を感じる作品はなかなかに良い。もっとも、僕は完結した作品を中心に読む読者だから、このへんは友人の紹介待ちである。神になって彼等に文才を授けられたらいいのに。富樫に一瞬で完璧な絵を描く才能を・・・。

 

完結してから十分に経っている作品の中には、出版されている作品もある。挿絵もつくから、公開されている範囲の挿絵で補完できる事もある。コミカライズも始まっている作品なら、大幅な補完も可能だ。完結してないと意味がないから今のところ買ったことはないけれども、完結していたら美味しく食べられるな~と思う事もある。

 

まあ、そんな感じで、何だかんだで楽しむ土壌は既にあると思う。暇潰しに困ったのならオススメだ。

【感想】機動戦士ガンダム00 1期 2期 劇場版【ネタバレ有】

この機会に機動戦士ガンダムを見てみようってことで視聴していくことにした。次に視聴するのは・・・放送から10年経過しても『トランザム』で有名な機動戦士ガンダム00だ!

 

機動戦士ガンダム00は、武力による戦争の根絶を目指す私設武装組織『ソレスタルビーイング』を主軸に据えた作品。劇場版で完結する。

 

1st Season(1-25話)

最初から良い感じに物語が進んでいくもんだから、作業を中断した挙句にOPとED飛ばして続きを求めてしまうくらい続きが気になった。変に止まったりしないから本当に好感しかない。

 

5話頃から計画の要であるヴェーダの推奨するプランを無視したアレルヤの人命救助、戦闘中にコックピットを開けて敵に姿を晒し敵パイロットを確認する刹那の暴挙、物語の進行と同時に明らかになっていくマイスター達の過去や内面。キャラクター達が魅力的で素晴らしい。

 

もちろん機体も素晴らしいぞ。ガンダムはかくあるべしを持たない私からしたら違和感もなく楽しめる機体ばかりだ。映像に力を入れる余裕があったのか、映像が常に上質な点もグッド。使いまわしで萎えることもないから何も考えないで雰囲気を味わいながら見てるだけでも楽しめるくらいに良い。

 

中盤からは2期に向けて矢継ぎ早に盛り上げてくる。

 

追いつめられたガンダムマイスター達、擬似太陽炉搭載型ガンダムとトリニティの出現、計画に介入した監視者アレハンドロ・コーナーに掌握されたヴェーダ、同盟軍に襲われるソレスタルビーイングアレハンドロ・コーナーの介入で動けなくなったティエリアを庇って怪我をしたロックオン・ストラトス、発動されるガンダム掃討作戦、計画から離れて変化していくマイスター達、託された想いとトランザム・システム。

 

ちゃんと群像劇してるし、印象的な台詞もあるし、最高に良い感じだ。刹那の「俺がガンダムだ」「俺はガンダムになれない」なんて感じでキャラクターを象徴する台詞を入れてくるのも好き。

 

ひとつ残念だった点を挙げるなら、トリニティの扱いはもう少し丁寧だと嬉しかったな。登場は派手なんだけど、その後にやることが小物臭いし、死に様まで小物だったから・・・。

 

民間人を気まぐれに攻撃した事実を考えれば「ざまあみろ」の一言ではあるし、実に使い捨てらしい死に様なんだけれども、せめて主人公達の糧になっていただきたかったな~と思っちゃうんだよな~。雑に騙された挙句に拳銃で撃たれて退場なんて酷すぎるぜ!ざまあみろ! 

 

1期で特に良かったのは、ロックオン(ニール)かな。兄貴役で熱い台詞や熱い場面もあって本当に好ましいキャラクターだった。乗ってる機体が長距離戦用のデュナメスってところも良いね。あと最期の場面は本当に良かった。ニール・ディランディって人物を感じさせる死に様だった。あの場面は敵のサーシェスもらしい台詞を言うし、ニールもニールらしい台詞を言うし、お互いに声優さんの演技良いし、本当にお気に入りの場面になった。

 

2nd Season(25話)

期待を高めに高めて終わった1期の5年後。世界は自分こそが世界を導く存在であると考える自称イノベイターのイノベイド『リボンズ・アルマーク』の操る独立治安維持部隊アロウズによって弾圧や虐殺が行われており、世界の歪みはおさまっていなかった──といった感じで始まった。

 

お、おお・・・?面白いけど何か引っかかるぞ・・・。

 

最初に気になったのは機体。刹那機は強力な肩パッドを自由自在に操るMSになってるし、ティエリア機は真の姿設定引き継いでてヨッシャーって感じだったんだけど、後ろに堂々と顔があるもんだから私も敵兵よろしく変な顔でリアクションするしかなかった。ロックオン機とアレルヤ機は大丈夫だったけど、なんか違う、違うんだよ・・・そうじゃねえんだ・・・!!

 

次に気になったのは組織。

 

その成り立ちゆえに致し方なしとはいえ、反連邦組織カタロンの安っぽさが残念だった。中東らしい組織なんだけど、出るたびに水をさされた印象しかなくて、何とも残念な存在に見えてしまった。組織のトップが魅力的に見えず統率がとれている印象もなく、ソレスタルビーイングとは向いてる方向が若干違うし、映像は出なかったけど「カタロンの反連邦テロに巻きこまれて死亡した」という言葉が出てくるあたりで、テロ攻撃で非武装の民間人に攻撃していそうなところもな~。こんな微妙なテロ組織にするなら出さなくていいのに。私の中ではクーデター組にすら劣る存在だった。

 

組織の中心人物に惹かれる要素が何もない、強い意志や思想を持った存在が保護してるマリナ・イスマイールしかいない、かといって彼女は武器を持つ組織にいると受け身になって積極的に動く存在じゃない、存在感が薄いマリナの付属品みたいになってる、カタロンにスポットを当てるのかマリナにスポットを当てるのかハッキリして欲しい、せめて1期からいる軍人を早めに入れて欲しかった、もう本当に私にとっては困った存在だったな・・・。

 

独立治安維持部隊アロウズについても、物語に大きな影響を与える存在なんだから、もっと大きな存在感を持って欲しかったな~と思う。ソレスタルビーイング側が弱ってたから、こっちも致し方なしなのかもしれないけど、ソレスタルビーイングに引っ張られて存在感を失い、話の都合で酷い道化になってしまった印象を持ってしまって残念だった。明確な敵として示されたのに、ヒロシの演技も含めてサーシェスが光り輝いてみえるくらい存在感がなかった。

 

1期の終盤から色々あって変わっていったティエリアと、1期の頃から主人公と言っても過言ではないくらい主人公をしていたアレルヤ、それから映像面は文句なしに良かったんだけどな~。メメントモリ攻略戦なんて最高だった。

 

だから嫌いじゃないんだ。明らかに普通よりは良い。でも好きまでは届かない。1期は良かっただけに残念。2期って難しいんだろうな・・・。続きだったら違ったのかな~。

 

いざ劇場版へ

独立治安維持部隊アロウズ解体。再編成された地球連邦平和維持軍。新政府になってから2年後の世界。突如として現れた地球外生命体。早すぎる来るべき対話。

 

こ、これは・・・SFの波動・・・!!

 

ただでさえSFを感じさせる00の世界観に追加された宇宙起源生物、序盤から徐々に強まっていくSF的な妖しい雰囲気。嗚呼ッッ最高だぜ・・・。しかも映画だからギュッと詰めこまれていて畳みかけるように情報が入ってくる。惹きこまれてあっと言う間に終わってしまった。00の完結に相応しい作品だったと思う。ラストで外宇宙航行艦と宇宙探査用MSを出して良い余韻を残してくれてた点も大きく評価したいね!こういう続きが気になる興奮はいいぞ!

 

もちろん映像も良い。やっぱり劇場版の映像は最高だぜ。

 

戦闘面だと、刹那に続いて純粋種のイノベイターへ変革したデカルト・シャーマンの戦闘、ハレルヤの大立ち回り、ソルグレイブス隊の戦闘、最後の刹那が現れてからの全てを大きく評価したい。特にソルグレイブス隊のちゃんと味方機の後ろにいる敵を倒しながら戦っているところが好きでな~。そこからグラハムも無茶な軌道で敵を倒すし興奮した。最後の戦闘の音楽かかってからは卑怯なくらい格好よかったな。あと私は無双中前後にあるイカズチ線を描くシーンに弱いらしい。格好よすぎて痺れちゃったぜ・・・。

 

最後の刹那が現れてからのシーンはもちろんとして、「好きなのはビームを屈折させた!?」「学習しているんだ!」のシーンは敵の強大さを感じるから最高に興奮した。刹那とティエリアはこれと対話を試みるんだな~って考えるとより興奮した。

 

最後のマリナ・イスマイールと刹那のシーンも良い。これまで空気気味だったマリナの株が一気に上がったし、00の最後を飾るに相応しいシーンだったと思う。あのシーンは良かった。対話のシーンで見られるエルス達の故郷のシーンも良かった。圧倒的なSF雄大!大好きだぜ愛してる!!

 

機体も良かった。2期は微妙に感じたけど劇場版のMSは最高だった。マイスター達の機体は実に"らしい機体"で似合ってて格好よかったし、平和維持軍の機体も良い。特に新型のブレイヴは好みだった・・・。

 

嗚呼・・・本当に気持ちのいい作品だった。

 

まとめ

1期と劇場版は文句なしに最高だった。2期はちょっと好みじゃなかったな~。主な理由は上記にござる。これで2期も好みだったら最高の作品だと手放しで褒めたかもしれない。2期を褒めてる人もいるし相性が悪くて残念。

 

だから1期と劇場版は強く勧められるんだけど、1期だけじゃ何も解決しないし、劇場版は1期と2期の視聴を前提に進む物語だし、結局は全てを観るしかない。興味があるなら1期も2期も劇場版も全てを見てくれ全てを。綺麗な映像だと更に楽しめると思う。

【感想】機動戦士ガンダムSEED and DESTINY【ネタバレ有】

ちょっとした作業中の暇潰しに、機動戦士ガンダムSEEDと、その続編の機動戦士ガンダムSEED DESTINYを観ることにした。テーマは人種・民族差別・非戦かな。明確な答えは出ないから、そういう気持ちのいい終わりを期待する人との相性は悪い。なんとな~く面白い作品を見たい人に良いかも。使い回しが目立つ点と深く考えたら面白くない点はマイナス。

 

ガンダムSEED

正直に告白すると、私は昼ドラに出てきそうなフレイ・アルスターに振り回されっぱなしで、笑いながら「なんだこいつ」を連発していたので、途中から変な視点から見ていたと思う。イイハナシダナーって思ってると彼女が出てきて踏み潰していくんだ。格好いいモビルスーツだなー、熱い戦闘だなーって思ってると彼女が踏み潰して台無しにしていくんだよ。思わず「ふふ♪」ってなる。

 

彼女は凄いぞ。

 

1話から頭の悪そうな3人組の中心人物的な位置にいて性根の悪さを臭わし、脱出ポットから救出された後は1話から疑われる性根の悪さを存分に発揮し、ザフト軍に父親を殺された後は精神的に弱っていた主人公を復讐に利用すべく身体まで使って取り入り、あらゆる場面で喚き散らながら物語を引っかき回し、最後は善良なメインヒロイン的な扱いの中で輝きながら死んでいくんだ。

 

その存在の必要性を微塵も感じない事も含めて作中で最も輝いたキャラクターだった。お前がいるべきは昼ドラだよ。ここではないと思う。ガンダム悪女ランキングで上位に輝いた実力は伊達じゃない。ガンダムSEEDを見る時は、彼女の堂に入ったピエロも楽しんでくれよな。作中で最も人間味のある貴重なキャラクターだ。私はこの物語なら足を引っ張るから不要だと感じたけど、キャラクターとしての完成度は保証する。

 

何で人間味について言及するかって?他の主役達は途中から物語の大筋に引っ張られて人間味が消えたりするからだよ。特にキラについては脚本の能力を疑う領域。本気の殺し合いをしたと思ったら人間味のない賢者になっちまうのさ・・・。

 

ガンダムSEED DESTINY

DESTINYからの主人公、シン・アスカの扱いは凄かった。彼は、一言で表すなら幼稚な性格を助長され、そのまま性格の隙をつかれて利用され、前作主人公のキラが表に出てきた辺りで敵陣営に入り、最終的に作中最強のキラに落とされることすらなく、錯乱したと思ったらアスランに雑魚敵よろしくMSを破壊された。驚きの扱いである。唖然としちゃうね。

 

彼については終始『MS搭乗時の暴力』と『気に入った人間に向けられる限定的な優しさ』と『戦争と家族の死で生まれた悲劇的な要素』を強調するんだけど、何もかも過程をろくに描写しない、内面をろくに描写しないから、悪い意味で歪な存在にしか見えなかった。人によったら全てに(笑)をつけても不思議じゃない領域にいたと思う。お世辞でも私の価値観じゃ良いと言える脚本ではなかったな・・・。人間味のある貴重なキャラクターだったから、うまく料理したら良質で魅力的な主人公になったろうに。

 

彼に限ったことではないのだけれども、この作品は内面の描写が無いと言っても過言ではない程度に不足していたと思う。全体的に行動が唐突で違和感が凄かった。1人1人の内面、考え、その行動に到る理由、そのへんのことが大切な物語だろうに、そのへんの描写が・・・ない・・・。

 

他に気になった事は、作品全体から匂う明確なゴールはないけど何となくこういう話にしたい感、実力不足からくる話とキャラクター達の折り合いをつけられないから話に必要なそれっぽい動きをさせてしまった感、戸惑いや葛藤の表現であろう"でもでもだって"の下手な使い方と多用、このへんは本当に気になった。鼻につくと表現したい程度には。

 

ともかく、DESTINYは脚本でキャラクター達が色々と残念なことになっていた印象が強い。特に前作からの主要人物達は見るに堪えない領域にいた。 

 

まとめ

SEEDは普通に面白かった。特別に面白いと言える完成度はなかったけど、普通に楽しめる範囲の作品だった。そして、悪女フレイ・アルスターでもう一杯イケる。彼女の道化は堂に入っている。そんな彼女を中心に破滅を楽しむ視聴も含めるなら、一粒で二度美味しい両作の類だと言える。

 

DESTINYは残念だった。色々と酷すぎるの一言。特にシン・アスランカガリポンコツ具合は抜群の威力だった。序盤から私の精神にヒビを入れ、中盤に入る前にへし折ってくれた。まるで惹かれねえ・・・。前作から続いていることを考えれば物語の良さも欲しかったんだけど、残念なことに"雰囲気重視でそれっぽく"終わってしまい、静かに仰け反るしかなかった。キャラ崩壊とストーリー崩壊を同時にやるのはヤメテ!

 

両作共、気に入った作品が終わってしまった時の気持ちのいい余韻はなかったな~。モビルスーツは格好よかったし、設定は面白かったと思うから、もっと良い脚本で見たかったな。

 

で、気になったから脚本家の人について軽く調べた。

 

不出来な脚本を書いてしまった理由を十二分に持つ人だった。そもそも脚本家になるための勉強すらしていない。夫の手伝いをしていた程度。その後、パートでも始めようかと考えていた頃に夫に誘われて夫お抱えの脚本家に。まるで理解できない。脚本に対する姿勢もインタビューを見る限りは曖昧。そもそもTV作品の脚本は忙しい事をSEEDの前に経験していて、SEEDの脚本をやる気はなかったらしい。でも「私でも好き勝手にやっていいならやれる」みたいな雑な根拠で引き受けてる。慣れない作業に四苦八苦なんて一文まである。実力に見合わないであろう信念まで持っている。

 

脚本については壊滅的で当然だったらしい・・・。

 

違和感の理由はネットにあったのだ・・・。特に気に入らなかった"でもでもだって"に到る理由も理解できた。そりゃ実力不足だろうよ。映像作品ぜんぜんやってないじゃん。しかも言葉にしない世界が好きで、絵本のような世界を好んでる。そんな人が担当したらDESTINYになるよな・・・。

 

映像面の問題についても脚本の遅れで色々あったらしいし、監督と脚本の失敗から全て崩れていった作品なんだろう。答えがそこにあった以上、もはや考える必要もなし。う~ん残念!の一言で終わるとしよう。う~ん残念!