20代になってから今更感たっぷりに食物アレルギーを自覚した話

少し前、私は記憶のある限りで初めての蕁麻疹を経験した。起きたら頭以外の全身に広がっていて、異常に痒かったことを覚えている。その日の内に、近くの皮膚科へ行った。症状を確認され、質問に答えた。医者は少し考え、看護師と言葉を交わした後、私に「紹介状を書くので、今から○○(大きな病院)へ行ってください」と言った。行けというのなら行く他なし。大人しく礼を言って従うことにした。

 

指示に従って大きな病院へ行ったところ、皮膚科に案内された。医者は私の症状を確認した後、私に「軽くアレルギーの検査を受けてみる気はない?血液検査だから血をとることになるし、値段もちょっとするんだけど、僕はやったほうがいいと考えている」と言った。人生で初めて食物アレルギーの検査を提案された。少し迷ったけれども『必要だと考えている』なら受けようじゃないか。

 

この日に受けたアレルギー検査で、私は食物アレルギーであることを自覚し始めることになった。

 

しばらくして、体調を崩すようになった

検査を終え、少し経った頃だった。私は初めて、異常に眠い、身体が重い、なんて経験をすることになった。この症状は不定期にやってきては私を困らせた。対処を考えていたら、次は人生で初めての動悸を経験することになった。

 

なんとなく、食物アレルギーを疑った。

 

疑った理由は単純で、検査の結果を私に渡す時、医者が「蕁麻疹の原因、ハッキリしたことは言えないけれど、食物アレルギーの可能性が高いから」と私に言ったから。この時の私は、食物アレルギーでこんな症状が出ると知らなかった。でも、なんとなく、医者に言われていたことで「もしかして、食物アレルギーの症状なのかな」と思った。

 

私は、症状について調べることにした。

 

私が持つアレルギーについての知識は酷く偏っていた。ウケ重視で内容を選ぶTV等から入ってきた情報しか持っていなかった。だから改めて調べることにした。結果、私が悩まされていた症状は、食物アレルギーの症状に該当する症状だった。食物アレルギーの可能性は濃厚・・・。己の無知に呆れた。

 

他にも気になる症状があった。

 

何やら小さい頃から悩まされていた鼻炎や喘息まで症状の一覧に入っていた。鼻炎の原因について、医者達は「ダニとハウスダスト」と言っていた。喘息も同様で、医者からは「ダニとハウスダスト」としか言われていなかった。アレルギーと口にした医者はいなかった。周囲の人間も同様で、アレルギーを口にした者はいなかった。しかし、しかしだよ。これは、もしかしなくても、私は小さい頃からアレルギー体質で、鼻炎と喘息の原因もアレルギーで、誰も、私も、親も、身近な大人達も、学校の先生も、医者でさえも、気づかなかっただけなのでは。

 

確かめる他なし。観察を始めた。

 

観察の結果、症状を自覚するのは決まって飯を食った後で、30分から2時間後であることに気づいた。特に動悸と眠気と重さについては顕著で、何かを食べて30分経った頃から徐々に自覚し始めて、1時間経った頃になると動けなくなるといった具合だった。それからは、原因になっている食物を特定すべく、色々と怪しい食物を除去したりする生活を始めた。

 

症状が軽くなる場合があった。症状が出ない週があった。

 

私は、この動悸から始まった一件で『食物アレルギーであり、アレルギー体質である』と確信した。嗚呼......過去のことは確かではないけれども......もっと早く気づいていたら違った生活があっただろうな。恨む先もありゃしない。己の馬鹿を呪う程度か。残念というか、無念というか、言葉にならんな・・・。

 

検査キットの購入

食物アレルギーであると確信し、勉強しつつ自己流で除去を続けた。しかし、分かっていたことだけれど、自己流では症状が軽くなる程度の効果しかない。根本的な解決を望むなら病院以外に道はなし。そういうわけで病院に......いけなかった。

 

余裕ってのは大切だよな。

 

しかし病院に行けないからといって放置はできない。何かをしなければいけない。そこで、苦しまぎれにネットでキットを買って検査し、その結果を基に除去を行うことを考え始めた。少しは正確になるだろう。

 

問題は、こういう商品を購入したことがないってこと。

 

そこで、仲のいい友人と雑談程度の話をしてから購入を決めることにした。意外と話題としては良かったのか、二人して調べながら熱心に話をしていたと記憶している。話を始めてしばらく経った頃、友人は「俺、気になるから、試しに買ってみるわ。良かったら報告するから、それから買ってみたら?」と言った。うんうん、少し待ちたまえよ。話題を振ったのはこっち。それに色々と味わった後。お前が買うのなら私も買うのが道理だ。

 

我々の3万円は海の向こうへ飛んでいった。

 

私達はIgGの検査を選んだ。日本では見解の分かれる検査で、日本アレルギー学界と日本小児アレルギー学界は『このIgG抗体検査結果を根拠として、食物除去を指導すると、原因ではない食品まで除去となり、健康被害を招く恐れがある』として注意喚起をしている。要するに、日本じゃ検査の結果からうんぬんかんぬんまで何も保証できないから検査してくれないらしい。

 

IgG検査については、単純に『日常的に食べていれば高い数値になる』からダメらしい。確かに、そんな検査の結果を使って医者が食物除去を指導することはできないだろう。でも、私はそれでも構わなかった。私は医者ではないし、結果は私が私に対して使うものだ。原因になっている可能性の食物が挙がるなら関係ない食物が入っていても良いじゃないか。それに、結局のところ、IgE検査でもIgG検査でも、結果を見ながら食物負荷試験で試さなければ正確なことは分からないのだ。なら、IgGの検査でも問題はない。

 

それに、ここでIgGを調べておけば、病院でIgEを調べてもらった結果と、キットで入手したIgGの結果、両方の結果を持つことができる。悪い話ではないだろう。アレルギーは、少し調べるだけでも答えの出ない話であると理解できる。ならば、情報は多い方がいい。

 

そういうわけで、私は『IgGの検査は眉唾』を前提にIgGの検査を受けることにした。

 

検査の結果が届いた

しばらくして検査の結果が届いた。

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うう~ん・・・。最初に、蕁麻疹の後に発覚した、私に冷や汗レベルの腹痛と嘔吐をプレゼントしてくれるイカが反応していない点が気になった。これは病院でやった検査でも反応していなかった。両方の検査で、検査前の2ヶ月間はイカを食べていなかったから、どちらの検査も食べなきゃ反応しないってことなのかもしれない。これは今でもハッキリしていない。なんにせよ、アレルギー側の圧倒的優位と食物負荷試験の重要性を感じる。

 

その他も見ていこう。

 

全体的なことから言えば、本当に食べちゃダメなら嘘だと言ってほしい内容になっている。乳製品ダメ、卵白卵黄もダメ、麦もダメで、筍/ピーマン/モヤシまでダメ。う~ん・・・確かにこの結果を全面的に信用して、全てを食事から除去したら何も食べられないかもしれない。

 

今回は情報を基に食って確かめるから問題ないがな!

 

とりあえずは、この検査で引っかかった食物を一つずつ、普段から食べているものに限定して、セルフ食物負荷試験を実行していくことにした。食物負荷試験、アレルギーの症状を考えたら軽度でも自分で行うべきではないと思う。重度の症状が出た場合のことを考えたら怖いからね。医者が聞いたら怒ること間違いなしだと思う。でも、そんな事言ってたら、私は前に進めないんだ。今回は愚かであると言われても食べて確かめる。

 

それから数ヶ月

ひたすらにセルフ食物負荷試験。食っても大丈夫な食物と、食ったらダメな食物を探した。念のため、試すのは家族のいる時間を選んでやった。ある程度判別がついてきたら、大丈夫だと判断した食物を中心にした。結果はこんなところだった。

  • 動悸、異常な眠気、身体の重さは"自覚できない程度"になった。除去とセルフ食物負荷試験を始めてからは経験していないと言っていい。
  • 鼻炎は週1から月1になった。でも症状が出たら相変わらず24時間くらい続くし炎症中は何もできないくらい重いまま。それでも月1になったことで随分と良くなったと感じる。
  • 喘息は曖昧な状態になった。何もしなくても喘息に襲われた秋でも大丈夫なくらい改善した。しかしアレルギーとは関係ない運動性の喘息は相変わらずで、運動したら肩で息をするはめになる。

結果は上々で満足。これは現在も同じ状態。鼻炎については、何やら前兆のような違和感を感じるようになった。そこで食べるのを止めたらクシャミ程度で、食べ続けたら鼻炎になるといった具合。よくわからない。

 

他の変化もあった。 

 

この数ヶ月間で、正確に言えば恐らく蕁麻疹の頃から、さっきの画像で0から1だった食物で腹痛や吐き気を感じるようになった食物が現れた。それは大丈夫だった食物で、確認したから警戒なしに食っていた食物だった。突然腹痛と吐き気に襲われてダメになったことに気づいた。この突然ダメになる現象は今も続いている。

 

病院じゃないとダメ?

私のように、アレルギーと積極的に向き合い、キットを購入して、結果を見て、セルフ食物負荷試験をやり、食事事情を改善していっても良いとは思う。しかし、私は病院に行くことを推奨したい。食物アレルギーの疑いを感じた友人がいたら、私はキットではなく病院を勧める。私も近くに病院があって時間と金が許すなら病院へ行く。

 

可能なら専門知識を持つ人のところへ行こう。

 

ただ、近所にないとか、金がないとか、時間がないとか、事情があって私のように自分で対応するしかないのなら、私のように行動してみるのも良いと思う。一応、そういう人のために、買ったキットを貼っておく。体験談みたいなものは、商品のレビューをする記事じゃないから、リンク先で確認してほしい。レビュー数91で星4.1だから好評かな。

この検査について私から注意点を挙げるなら、この検査は上記に書いた通り『日常的に食べていれば高い数値になる』らしいから数値が高い=除去すべきではないってこと。数値が高いもの=強く疑ってかかるべき食物くらいの感覚。

 

次に、血液検査は万能ではない。IgEでもIgGでも同じこと。私は両方でイカの数値が低かったけど、食べたら冷や汗レベルの腹痛を味わった後に嘔吐するし、他にも同じような食物がある。

 

最後に、この検査はアレルギーと積極的に向き合い、結果を見て除去を試みたりするために受けるもので、なんとな~く受けても良い結果にならない。私の弟がその口で、受けただけで何もしないから何も改善していない。受けたら結果を基に行動するの大事。行動したいって気持ちになってから受けるくらいの勢いでもいいと思う。

 

そんなこんなで、記事はこれで終わりだ。健康に生きような。